書を抱き 町へ出よう
バラバラのページを背の糊で固めて製本する方法が無線綴じ製本です。ペーパーバックのように、大量ページの本を安価に作成することができます。その代り本を目いっぱい開くことができず、無理に開くと本が壊れてしまうというデメリットがありました。糊を深く入れるアジロ綴じは強度を上げることができますが、全開することはできません。それを解決する新しい素材としてPUR(ポリウレタンリアクティブ)系の糊が登場し、全開しても壊れることのない、耐久性の高い無線綴じ製本が可能になりました。強度や耐熱性に優れた素材で、高温場所での保管にも劣化することはありません。見開きの写真など、従来無線綴じでは表現できなかった仕様にも対応し、アートブックなどの用途にも可能性が広がっています。
PUR製本サンプル
キューブ型写真集
建築デザイン事務所様からの依頼で作成した200ページをこえるキューブ型の写真集です。小口に天金加工を施し、シルバーのボックスに見えるPUR製本で冊子を仕上ました。
表紙 用紙:アルグラス300kg+本文208p 表紙 ツヤ消し銀箔加工 |
自費出版写真集
PUR製本は、写真集など2ページにわたる見開きレイアウトの印刷物に最適。柔軟性があるため、ページを手で押さることなくハンドフリーで読むことができます。
A4変形判 表紙(フランス表紙) 用紙:ユーライト110kg 本文100p フルカラー PUR製本 |
箔押し | 活版印刷(デボス加工) | |
こちらの写真集は、写真家の方のこだわりを詰め込んだ渾身の一冊です。
PURで見開きも容易で丈夫。中ページの写真には艶出しのためにニス加工を施し、あたかも紙焼き写真のように仕上ました。色校正には写真家の方も立会っていただき、一緒に作成していった写真集です。
*写真をリアルに再現する製版技術 「FMスクリーン」
PUR製本の特徴と効果的な使い方
書籍としての基本性能が高い製本技術
PUR製本には多くのメリットがありますが、もっとも注目すべきは耐久性・広開性の良さなど、書籍としての基本性能の高さにあります。一般的な製本ではのどを開き過ぎると本がバラバラになったり型崩れが生じたりといった問題がありますが、PUR製本にはそのような心配はありません。また、特定のページを開いておきたいのに、文鎮などで固定しないと本が勝手に閉じてしまうこともありません。
料理レシピ、地図帳などに最適
このようなPUR製本の特徴がもっとも活かせるのは、「特定のページをのどまで開いて、手放しで放置しておく」といった使い方が多い本です。料理をしながら眺めるレシピ集や地図帳などに最適でしょう。写真集などもできる限り見開きがフラットに開いていて欲しい本のひとつです。
もっとも、PUR製本の「経年劣化に強い」「温度変化による劣化が起きにくい」といった特徴は、すべての自費出版希望者にとってメリットがあると考えられます。記念すべき大切な本を、いつまでも美しく保存していただきたいものです。
PUR製本の注意点
- PUR製本は、印刷物の仕様によって注意点が変わってきますので直接、担当にお問い合わせください。
- 価格・料金につきましては個別にお見積りさせていただきますので、まずはご相談下さい。