グラフィック社は、定期的に「プロなら知っておきたいデザイン・印刷・紙・加工の実践情報誌」と銘打って「デザインのひきだし」というムックをシリーズで発行しています。「デザインのひきだし27」の特集は「現代・印刷美術大全」。日本全国の印刷加工会社の技術を結集して、丸々一冊、印刷作品の現物を100枚以上挟み込んだ印刷加工見本帳となっています。そして、この「現代・印刷美術大全」には、株式会社河内屋の作品が5点収録されており、河内屋の技術レベルの高さを全国的にアピールする好材料となりましたので、見所紹介と、活版を担当した佐藤俊介による技術解説をお届けしたいと思います。
伊達一穂さんは、九州大学芸術工学部環境設計学科の学生(当時)から「卒業に際して自分のポートフォリオを作りたい」と依頼をいただき、この本を作ることになりました。 しかし、いくら将来有望とはいえ伊達さんはまだ学生の身分です。何十万円という印刷費を簡単に捻出できる立場ではありません。かといって、ポートフォリオはそれなりに上質な物を作りたい。そこで、河内屋が持つ「格安な予算で、十分美しい本を作るノウハウ」を使って、本を制作することになりました。
Bloom na.f.o.flat「雑記帳」をモチーフにした実験的意欲作
Bloom na.f.o.flat 「雑記帳」をモチーフにした実験的意欲作
今回作成した席次表には様々な印刷技術を用いています。「高級感」を演出する為に、オモテ面の文字には金箔の箔押し印刷を使用しています。ウラ面の猫とピアノをなめらかな立体感が出るバーコ印刷で「可愛さ」を表現しました。また印刷時にできる凹凸で暖かみと深い印象を残せる活版印刷を使用し、手作り感を出し「おもてなし」の気持ちが伝わるようにしました。
今回作成した席次表には様々な印刷技術を用いています。「高級感」を演出する為に、オモテ面の文字には金箔の箔押し印刷を使用しています。ウラ面の猫とピアノをなめらかな立体感が出るバーコ印刷で「可愛さ」を表現しました。
また印刷時にできる凹凸で暖かみと深い印象を残せる活版印刷を使用し、手作り感を出し「おもてなし」の気持ちが伝わるようにしました。
また印刷時にできる凹凸で暖かみと深い印象を残せる活版印刷を使用し、手作り感を出し「おもてなし」の気持ちが伝わるようにしました。